キングインターナショナルより、今は活動終止した仏thara社のCDが復刻されました。
発売日は2020年12月19日です。
【送料無料】 Beethoven ベートーヴェン / 交響曲集〜ターラ原盤による未発表ライヴ録音集 ウィレム・メンゲルベルク&コンセルトヘボウ管弦楽団(4CD) 輸入盤 【CD】商品説明
メンゲルベルク生誕150年&没後70年企画(1871年3月28日~1951年3月21日)
ターラが発掘したメンゲルベルクのベートーヴェン・ライヴ。初出音源=未発表録音集。
4番、5番、9番をのぞく全曲(第1,2,3,6,7,8番)、全ての音源を集成したファン必携の4CD。

キングインターナショナルによるタイトル名は
メンゲルベルク/ベートーヴェン:交響曲集(第1~3番、第6~8番)~ターラ原盤による未発表録音集~
です。
CDに記載されている収録曲目と録音データは以下となります。
Disc1
- 交響曲第1番:1940年10月27日
- 交響曲第3番『英雄』:1942年3月5日(?)
Disc2
- 交響曲第2番:1936年5月14日
- 交響曲第6番『田園』:1938年5月22日
Disc3
- 交響曲第7番:1936年5月21日
- 交響曲第8番:1943年5月13日
Disc4
- 交響曲第2番:1943年3月21日
- 交響曲第3番『英雄』より第2~4楽章:1940年4月14日
最後に収録されている「英雄」の第1楽章がないのは、もともと録音データが存在していません。
CDセット同梱のライナーノートに詳しい経緯が記載されていますがコンサート時に録音を技術的に失敗してしまったようです。

このCDセットは、たんなるthara社のCD復刻ではなく、キングで最新技術によるリマスタリングが施されていると記載されています。
原盤からキング関口台スタジオで、全点新たなリマスターを行ない、ノイズ除去等最新テクニックで改善しています。
そこで、手元のtharaのCDや別音源と比較して聴いてみました。
私個人としてはtharaオリジナル音源が持つ生々しい雰囲気が希薄されてしまっているように聴こえました。
しかし聴いた印象は人それぞれだに異なると思いますし、お好みの音質もあると思います。
是非ご自身の耳でお確かめください。
これらの演奏をお聴きになったことがない方は、現時点では貴重なCDですので、この機会にいかがでしょうか。
ベートーヴェンの「英雄」、「田園」、第7番はもとより、第1番、第2番、第8番をこれほど聴かせてくれる演奏はあまりないと思います。
残念なことに、このCDセットでもはなはだしい誤解の表記がなされています。
不断のポルタメント、レガート奏法。テンポの変化によってタメを作り、一気呵成に燃焼していく手法等、いわば歌舞伎役者が大見得を切るような大至芸です!
メンゲルベルクの録音に付いて回るこうした記載は間違いであるだけでなく、メンゲルベルクの演奏を聴いたことのない人に誤った先入観を植え付けることにつながります。